2012 TOKYO 純氷祭り
全国氷雪販売業生活衛生同業組合連合会
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純氷アーカイブス vol.3
全国の氷業界の皆様に向けて、『純氷ニュース』に掲載して好評だった記事・特集・コラムなどを再収録しました。
第一弾は、今関靖将さんの好評連載コラムいまさら聞けない純氷のヒミツです。今後、こんな記事を採録してほしいなどのご要望は、東京氷組合(03-3251-4865)までお願いいたします。
いまさら聞けない純氷のヒミツ - 3
すしのネタケースはなぜ純氷?
昭和30年代は多くの家庭、お店での冷蔵庫は氷が機能の主役でした。やがて家庭にも電気冷蔵庫が普及し街の生鮮食料品店にも冷蔵庫やショーケースが設置された、あたかも当然のごとく主役の入れ替えとなりました。
しかしながら現在でも氷冷蔵庫はしっかりと根強く食品を守っている老舗が少なくありません。ある時、某電機メーカーからの氷の冷蔵庫について相談を受けました。電気冷蔵庫を氷冷蔵庫のもつ特性に近づけたいとの事で、それは食材を冷蔵庫から出した時、氷冷蔵庫のようにしっとりとした美味しさがないとのことでした。
氷冷蔵庫と電気冷蔵庫の食品保存に対する比較
まず氷冷蔵庫の特質を上げてみると
1)温度変化が少ない。2)湿度を高く保てる、3)無風である。しかし、4)4〜8℃のため食品の保存期間が短い、5)氷の補給が必要で維持コストが大きい。
一方電気冷蔵庫は
1)温度調節器による温度変化が出る、冷却器の定期的な除霜に一時的に庫内温度が上がる、
2)庫内送風機の影響により食品の表面から水分が奪われ乾燥を早める。また肉などは質量などの目減りとなる、だが、
3)2〜6℃で食品によっては保存期間が長い。
4)運転コストが低い。このように大きく異なります。
次に保存した食材はどうか? 食品は低い温度になると生体反応が起こります、体内にある物質、でんぷんを糖分に、タンパク質をアミノ酸にと変化させます、 これは生物の細胞レベルで起こります、すでに切り身になっている肉や魚であっても収穫してしまったくだものや野菜であっても実は細胞自体はまだ生きていて反応を起こします、これは食材が凍らないよう自らが引き出す旨みに変わります。
高湿度を保って食材の鮮度を保つ氷冷蔵庫
この食材特性に最も温度変化がなく高湿度を保つ氷冷蔵庫が適していることは云うまでもありません。また食材の水分に注目してみます。水は4℃で最も安定した状態にいます、食材の水分も飽和状態であり、この温度帯を変化無く維持できる状態が食材にとって非常に有効です。これより保存温度を強制的に下げると食材表面から水分が奪われ乾燥パサパサとなってしまいます、野菜にあっては萎えてしまいます。
ある大手外食チェーンで収穫から加工、流通まで全てを4℃としてお客様のお口に入るまで徹している企業もあるほどです。これらのことからいかに氷冷蔵庫の持つ特性が食材保存に叶っているかがわかります。ただし氷冷蔵庫の場合には短期保存と氷補給という大きな負担が伴います。
日本工業規格の冷蔵庫の温度分類によるとチルド:0℃、パーシャル:-3℃、氷温:-1℃近辺の温度帯としています、これらと異なり、氷冷蔵庫に最も近いとされる冷蔵庫に恒温高湿の冷蔵庫やネタケースがあります、恒温高湿庫は庫内壁面を氷の壁のように冷却パネルとし微風で冷気を循環させます、またネタケースではケース内上部に氷を作り、その氷の融解によって食材を保存する工夫がなされています、何れも食材の乾燥を抑え長期的保存に対応しています。これからもわかるように食材の使われ方保存期間によってより良い冷却保存方法が選ばれて然るべきです。氷冷蔵庫は寿司、和食、のお店に使われていることは理にかなっていると同時に食の専門家の方々は非常に繊細な感覚で食材を守りお客様に美味しい食材を提供しているものと感心させられます。
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